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タウンニュースARTICLE 一面記事

2015年7月23日号  

鳴き声はメッセージ

▲こけむした木に止まるアブラゼミ(小菅さん撮影)

セミ


 県内に生息するセミの中で、比較的早く鳴き始めるヒグラシは、場所によっては7月上旬から「カナカナカナ」という風情ある声を聞かせる。呼び名のせいもあり、夕方に鳴くイメージが強いが、早朝にも盛んに鳴いている。
 連日、夜明け前から農作業に励んでいるという常陸太田市の男性は、「東の空が白みはじめたころ、気の早い1匹が鳴き始めると次々と共鳴する。音のさわやかなシャワーを浴びているような気持ちです」と、その時間を振り返る。

県内に13種が生息

 アブラゼミ、ミンミンゼミ、ニイニイゼミほか、本県には13種のセミが生息し、鳴き方と、出現時期、出現場所もそれぞれに違う。
 鳴き始める時期と時間は、気温や湿度に影響され、場所は樹木の分布にも影響される。数が多いケヤキやサクラを好むアブラゼミやミンミンゼミが広範囲に生息する反面、国の天然記念物に指定されている笠間市のヒメハルゼミはシイやカシにしか近寄らないため、生息範囲が限定される。
 セミにとって樹木は、食べ物(樹液)を摂取する場所であり、産卵場所でもある。地中の根の周辺は、4年から7年ほどに及ぶ幼虫期を過ごすゆりかごのような場所でもある。成虫になり、地上に姿を現す期間は数週間に過ぎない。
 近年の温暖化は、セミにも影響を及ぼしているという。象徴的なのが、かつては西日本中心に生息したクマゼミの生息範囲拡大。数年前には取手市で幼虫の抜け殻が発見、本県での繁殖が確認された。

「耳を傾けて」

 笠間市のヒメハルゼミには、「トキ(時)ゼミ」という別称がある。本来は夕方以降に鳴く習性だが、かつては、人の生活の節目の正午にも鳴き声を上げたというのが由来。一部では午後3時の農作業の休憩前にも鳴いたという情報がある。
 茨城生物の会会長の小菅次男さん(78)は、「全体数が多かったのと、人と自然が密接だったことから聞こえたのでしょう。セミは今も、鳴き声でたくさんのことを教えてくれています。季節や時間や自然の変化も。その土地がどんなところかも。身近で多くのセミが鳴いているはずです。立ち止まって、耳を傾けてみてはどうですか」と話す。















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