本文へスキップ

よみうりタウンニュース 毎週木曜日発行の読売の地域情報紙 発行/茨城北部読売会 制作/読売茨城タウンニュース社

TEL. 029-221-6720

〒310-0805 茨城県水戸市中央2丁目7番37号
狩野ビル3階

タウンニュースARTICLE 一面記事

2016年2月25日号  

バシャンは“師匠”

▲カバは冬が苦手。室内のプールで過ごすバシャンと井上さん

日立市かみね動物園 国内最高齢カバと飼育員

 日立市かみね動物園のカバのメス「バシャン」は、国内のカバの中では最高齢の52歳。人間でいうと90歳ぐらいになるという。足腰が弱り、ちょっとよたよたしているが、「食欲おう盛で、好奇心もおう盛。私もこんな元気なおばあちゃんになりたいな」と話すのは、飼育員の1人、井上久美子さん(31)。
       ◇
 井上さんとバシャンとの出会いは、井上さんが新人時代の4年前。体も大きく、力仕事の多いカバの担当に女性がなるのは、同園では初めてのことだった。
 バシャンは推定体重約1.5トン。実際に目の前にすると貫禄たっぷり。「私で務まるのかな」。井上さんの不安をよそに、バシャンは井上さんに近づき、手に持っていた木の葉をむしゃむしゃと食べた。
 バシャンは、飼育員として大事なことを教えてくれる存在だ。以前、えさをペロリと平らげるので、量を増やしたことがあった。ところが、体重が増え、弱っている足腰に負担をかけることに。「その動物にとって何がいいのか、毎日毎日観察して、よく考える。基本をたたき込んでもらっています」
 カバは昼間は水の中で寝ていることが多く、来園者から「顔が見えない」「動かない」と言われることもある。井上さんは昨秋、バシャンと娘の「チャポン」が落ち葉を食べる姿をみて、園内の葉をかき集めて与えてみた。すると、好奇心おう盛なバシャンは、プールの底に落ちた葉もすくって食べるなど、生き生きと動き出し、来園者も喜んだ。「動物もお客さんも喜ぶ展示方法は、まだまだあるはず」と気がついた。
       ◇
 3月12日はバシャンの誕生日。誕生会は、大好きなおからで作った土台に、野菜や果物をのせた豪華版のケーキを用意、来場者と祝うのが恒例だ。アフリカに生息するカバは冬が苦手で、さらにバシャンは高齢ということもあり、井上さんら飼育員にとってこの日は、バシャンの無事の一年に感謝する「一年で一番ほっとする日」。
 「バシャンのペースで、ゆっくりゆっくり生きてほしい。最後まで寄り添いたい」と井上さん。

■「バシャン」メモ・・・1963年3月12日、大分県生まれの52歳。5歳で日立市かみね動物園に来て、オスの「ドボン」と夫婦に。カバでは珍しい双子を含む14頭の子どもを出産した。現在は末娘の「チャポン」と暮らしている。














バナースペース

株式会社読売茨城タウンニュース社

〒310-0805
茨城県水戸市中央2丁目7番37号
狩野ビル3階

TEL 029-221-6720(代表)
FAX 029-227-7888

よみうり

タウンニュース

Facebook いいね!