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2016年8月25日号  

怪談で「涼」 自分もヒヤリ

▲着物姿で講談する神田さん(写真は昨年水戸市内で、長屋陽撮影)

講談師 神田真紅さん(33)

 水戸市出身の若手講談師、神田真紅(しんく)さんは、夏は客をひんやりさせるのが仕事。
 講談師の夏の寄席の定番といえば、怪談噺(ばなし)。「四谷怪談」「牡丹灯籠」をはじめ、背筋がぞくっとするような怖い話をして客を心理的に寒くさせる。講談師の“制服”は着物。何枚も重ね着するために実際は暑いが、そんなそぶりを見せないのも芸の一つだ。

 「私が一番ひんやりしてしまった失敗もあるんです」と神田さん。
 現在は「二つ目」の神田さんが前座時代、師匠が四谷怪談を語る寄席の手伝いをすることになった。四谷怪談を話すとき、一門では、幽霊対策として、怪談にゆかりのある神社にお参りをして、「語らせていただきます」とあいさつするのが恒例だが、神田さんは忙しかったこともあり、「大丈夫だろう」とお参りに行かなかった。
 当日、神田さんは、お面をかぶって観客を驚かせるおばけの役だった。終演後、お面を取ると、額から血がたらりと流れてきて顔面血だらけに。「お面で額を切ってしまったようで、鏡を見たらお岩さんかと。『たたりだ』と言われました」
 ある日の寄席では、怪談話を準備して一番手で高座に上がると、高座に付けた記憶のない魔除けの札がはってあった。仲間が気を利かせてはってくれたものだったが、「こんなところに何でお札が?」と、一瞬背筋が寒くなった。
 何より、一番ひんやりするのは、客の反応が薄く、客席の空気が“涼しい”とき。「冷や汗が止まりません」

 講談師の数は全国で約70人ほどと少なく、女性はその半数程度。着物や化粧のこと、場所によっては高座に置く講釈台を持参するという大荷物を持っての移動方法など、先達が少ない分、自分で工夫が必要な暑さ対策は多い。
 壁を乗り越える原動力は、「必ず真打ちになる」という目標だ。「暑さも寒さも乗り越えて、芸を磨きます」



《暑さ対策3条》
●芸を磨く
●しきたりを守る
●夢を忘れない
















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