▲「うまいです」と中村主将
ご飯と卵のスープがけ 神栖・県立波崎柳川高野球部
▲厳しい練習中、唯一笑顔が広がる補食の時間
1合分の炊きたてご飯に生卵2個を混ぜ、ワカメ、油揚げ入りの熱々のスープをかけた料理は、波崎柳川高校野球部が部活動中に食べる伝統の味。
平日は、夜9時近くまで練習することもあるという同部。昼食だけでは腹ぺこになってしまうため、元気に練習し、目標の甲子園出場をつかみとろうと、料理好きな海老原洋法監督(40)が補食として考案した。
補食を食べるのは、主に練習の中盤。グラウンド横の木のベンチ周辺に集まり、汗をぬぐいながら、飲むようにかきこむ。「腹が温まって、ほっとする。へとへとになった体に力が湧きます」と、主将の中村淳毅君(17)。
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味付けは、塩、ごま油、おろしニンニクを基本に、飽きが来ないように、鶏ガラスープのもと、みそ、しょうゆ、カレーなどでアクセントを付ける。「卵でタンパク質、ニンニクでビタミンを補給。おにぎりよりも、スープなら食べやすい」と海老原監督。
調理担当は、同部マネジャーの五十嵐夢佳さん(17)。毎日炊く米は2升。「ご飯と卵をよく混ぜておくと、スープをかけたときに、ふわふわでおいしくなるんです」。休憩時間に合わせて、出来立てを用意する。マネジャーは五十嵐さん1人。選手18人分の調理は大変だが、「苦しい練習を、みんなよく頑張っている。精いっぱいのエールを込めています」
▲炊きたてご飯をよそう五十嵐さん