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2018年4月19日号

山中に、感動のこだま

▲おこわおにぎりと、赤岩エイドを切り盛りする中嶋さん(右)ら

おこわのおにぎり 常陸太田・奥久慈トレイル赤岩エイド

 6月に10回目が開催される奥久慈の山中が舞台のマラソン大会「OSJ奥久慈トレイルレース」。全国津々浦々から訪れる参加者の中には、赤岩のエイドで振る舞われるおこわを思い出すだけで、感動がよみがり、涙ぐむという人もいる。
 エイドとは、マラソン大会などでランナーが水や食料を補給する場所。地域住民などがボランティアで用意することもある。
 赤岩は、常陸太田市天下野町の標高300mを超える場所にある小さな集落。過酷さで知られる全約60kmのコースの中盤だ。エイドは、地元の高齢者たちが切り盛り。その様子を収めた写真が、大会ウェブページのトップを飾ったこともあるなど大会名物になっている。
 おこわの具はマイタケがメーンで、例年、女性グループ「いつわ会」のメンバーが前日から調理する。当日は、小さなおにぎりにしてエイドに並べる。
 赤岩に到着する頃のランナーは、全身汗まみれ、泥まみれで、腹もすかせた極限状態。だれもが、「ゴール前にへばってしまうかも」という不安と戦っている。
 「歓迎、頑張レ」の手書きの文字が躍る横断幕を見るだけで胸がいっぱいになるという。そして、手作りおこわの温もり、住民らの献身的な姿が心にしみる。
 常連のランナーが、「おこわを、どうしても家族に食べさせたい」と、土産にするためのビニール袋を持ってきたことがあった。また、「赤岩が私の目的地みたいなもの」と腰を下ろしてしまう人もいるという。
 エイドを主催する「赤岩ハイキングコースを守る会」の中嶋正見さん(89)は、今年もまもなく支度を始めるという。「赤岩を多くの人に知ってもらって、好きになってほしい」













▲大会当日の赤岩エイド















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