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2018年11月15日号

朝一番の刺し身定食










▲(写真上から)人気メニューをもつスタッフ(右が小川店長)、限定の人気メニュー中落ち丼(800円)


水戸市公設地方卸売市場 市場食堂 〈水戸〉

  年末に向けてにぎわいを増す水戸市青柳町の水戸市公設地方卸売市場内に、鮮魚を使った定食類が自慢の「市場食堂」がある。この店の最初のにぎわいは、店の開店と同時の午前6時に訪れる。
 11月上旬のその時間、常連らが陣取ることが多いという店の奥の席で箸を運んでいたのは同市内の夫婦だった。市場で家庭用に野菜などを買った後、ほぼ毎日、店を訪ねているという。「早起きしてうまい物を食べると1日を有意義に使えるでしょう?」と、夫の関沢三郎さん(71)。その後は、仕入れを終えた鮮魚店主、寿司店主たちが席を埋め、おしゃべりに花を咲かせた。那珂市の鮮魚店主川上健次さん(67)は、「今日一日の英気を養う時間だね」。
 同店はオープンして1年に満たない。市場内に、古くからの人気食堂もある中でも支持を得ているのは、親会社の地元水産物卸が、「茨城の魚のおいしさを広めたい」の思いで、素材にこだわる上、格安の値段で提供しているから。同店の厨房を総括する園部初さん(67)は、「東京の築地関係者が値段と質に目を丸くした」と胸を張る。
 店長の小川章宏さん(29)は、オープンまでは親会社の営業職だった。午前3時半起床という生活には、「すっかり慣れた」というが、料理はまだ修業中。
 職場で指導を受けるのに加えて、帰宅後にはネット動画で研究を重ねるなど熱心で、「週に一度は、新たな日替わりメニューを取り入れるよう心がけている。お客さんに『うまかったよ!』と言われるとうれしくて」。


【市場食堂】 営業時間・午前6時〜午後2時 定休日・水曜(市場の営業日は営業) TEL.029・227・1520


▲にぎわう厨房ー写真左、日替わりの刺し身定食(880円)=同右










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