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「温度管理でつややかに」
▲新作のルビーチョコレートを持つ上野さん
大子町の久慈川間もなくバレンタイン 家チョコ、友チョコを上手に作るには?
「温度管理でつややかに」
日立市・洋菓子の自宅ショップ「アトリエマドレーヌ」オーナー
上野 昭子さん
日立市国分町のアトリエマドレーヌは、オーナーの上野昭子さんが12年前にオープンした洋菓子の自宅ショップ。上野さんが手作りする本格フランス菓子のおいしさと、自宅ショップの草分けとしてもオープン当初から注目されている。
上野さんは、5人の母でもあり、家族や友だちに向けて作る飾らない菓子作りもお手のもの。家チョコ、友チョコ作りのポイントを聞くと、「ベースはスーパーの板チョコで十分。溶かして、100円ショップで買える紙カップの中で固めるの。トッピング材も100円ショップで」。
ポイントに挙げたのは、テンパリングと呼ばれるチョコレートの温度管理技術。チョコレートに含まれるカカオバターを分解し、粒子を安定させるのが目的で、上手にできると、つややかな見た目で、滑らかな口当たりに仕上がるという。
3つの段階の温度を管理する必要がある。チョコレートを溶かす溶解温度、いったん冷ます下降温度、型に入れたり成形するために再度加熱する調整温度。一般的なチョコレートの場合はそれぞれ、40度、25度、30度に調整するといいという。電子レンジで温度を上げ、室温で下げる。溶けている間は、空気を入れないように気をつけながら混ぜる。
「贈る相手が、たくさんのチョコレートをもらう人気者であれば、違いを分かってもらえるはず」と上野さんは笑った。
独身時代の2年間のフランス留学が、上野さんの菓子職人としての原点。「フランスの人が、お菓子をどのように楽しんでいるか知ることができた」
帰国後もさまざまな場面でフランス菓子に接し、菓子作りも楽しんだ。
子育て中は、母親仲間や、子どもの友だちらとの付き合いの中で、「お菓子を名刺代わりにした」。みんなに喜んでもらおうと、菓子の研修会に積極的に参加し、自分で主催することもあった。
いつごろからか地域の飲食店から菓子製造を依頼されることが増え、店を開くよう勧める声も出てきた。「夫の退職金で買った大きなオーブンがあったから、思い切ってオープンした。フランス菓子が、私の暮らしに花を添えてくれている」
アトリエマドレーヌ 日立市国分町3ー2ー28 【休】木曜 【営】午前11時〜午後6時 TEL.0294・37・0767