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2019年5月23日号

青春の象徴のセーラー服

▲ユニホームを着たブルーホークスのメンバー。一番左が水谷君で同右が鴨志田君

大洗高校マーチングバンド「ブルーホークス」

 実力と人気でも全国でトップクラスのマーチングバンド、県立大洗高校の「ブルーホークス」のユニホームはセーラー服だ。女子高校生の制服のイメージのセーラー服ではなくて、アメリカのアニメのポパイが着ているような水兵のユニホームに近いもの。両脇にラインの入ったスラックスと、士官帽もセットになっている。
 セーラー服をユニホームとするマーチングバンドはまれで、ブルーホークスの人気や実力と、このユニホームにも憧れて、県外から入学する生徒もあるという。
 セーラー服を採用したのは、「海に近い同校を象徴するものに」という思いから。昭和50年のバンド発足時から基本デザインは変わらない。
 マーチングバンドのルーツは16世紀からの歴史があるヨーロッパの軍楽隊。アメリカに渡ってエンターテインメント要素が広がった。管楽器、打楽器などの迫力ある演奏と、一糸乱れぬ行進など、全身を使ったパフォーマンスが魅力。
 ブルーホークスは、全国大会で毎年上位に進出し、総合第1位も経験している。全国各地で年間90回近くの公演を重ねるほか、海外での公演経験もある。今年9月の茨城国体開会式では、選手団を先導することも決まっている。現在のメンバーは、88人だ。
 上着は胸部分が開くデザイン。スラックスは、ズボンつりで固定する。スラックスはメンバーごとにあつらえるが、上着は、5年に1回、100着新調され、学年を越えて使われる。メンバーから選ばれるユニホーム係が、欠損の有無や、クリーニング、修繕の必要性までしっかりと管理する。
 帽子は、目が隠れるほどに深くかぶるのがマーチングバンドの常識。メンバーの個性を隠し、バンド全体としての統一感を出すという目的も含まれる。3年の鴨志田眞広君は、「ユニホームの着こなしで個性を出すなど、だれも考えたこともないはず」。逆に、上着の胸のファスナーの、引き手(タブ)のしまい方や、首元に出ない肌着の種類など、非常に細かな情報を共有している。
 水谷悠人君(3年)は、ふるさとの愛知県で暮らしていた中学1年のとき、ネット動画で、セーラー服姿のブルーホークスを見て、入学を決めた。最終学年になった今では、「ユニホームは、僕の青春の象徴」と言い切る。
 鴨志田君は水戸市出身。小学校低学年の頃には、一員になると決めていた。「演奏とパフォーマンスに集中していても、スラックスのラインの動きは、よく見える。すべてが一体になれたとき、『オレは生きている!』というような、最高に充実した気持ちが湧いてくる」





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