笠原水源(水戸)
〈住所〉水戸市笠原町994〈アクセス〉駅を背にして、さくら通りを50号バイパスに向かって右折。駐車場5台程度〈飲用〉可能
笠原水源は、水戸2代藩主徳川光圀が1663年に完成させた日本で18番目の水道「笠原水道」の水源。350年以上経過した今も、豊かな水が湧き出ている。
竜の頭をあしらった「竜頭栓(りゅうとうせん)」があり、そこから出てくる水が飲める。水は、笠原水源の湧き水に塩素を加えたもの。竜頭栓の向かいにある階段を降りると、地下水が流れ出る様子が見られる。
茨城県北ジオパーク構想のインタープリターで、水環境に詳しい水戸市の西原昇治さん(70)によると、笠原水源の水は、降った雨が大地にしみ込み、30〜50年ほどかかって湧き出た水だという。「茨城が水が豊かなのは、水の貯金箱である大地の豊かさのおかげ。湧き水に出合ったら、やっと出てきたね、こんにちはと、声をかけたくなります」と西原さん。
今号は、特集「いばらきの名水」で、県内各地の湧水、名水を訪ねる。地域が守る生活用水、歴史や伝説を持つ水。どの水もそれぞれに“味”がある。なお、湧水、名水の水質は変化するため、飲用の可否は各人の責任で。