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2019年12月12日号

母の実感 少しずつ

 

▲「最近、私を目で追ってくれるようになった。ママだとわかってくれているのかな」。陽莉ちゃんに笑いかける莉菜さん

9月に長女を出産した 薗部莉菜りなさん(水戸市)

  水戸市の薗部莉菜さん(24)は令和元年9月、長女の陽莉(ひまり)ちゃんを出産した。
 陽莉ちゃんは現在、身長50cm、体重4.5kg。表情が日に日に豊かになり、「アー」と声を出すことも出てきた。「ママになったとはいえ、まだどこか不思議な感じ。少しずつ、この子と一緒に成長していけたら」
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 莉菜さんは、市内の美容室に勤務する美容師で、出産の1か月ほど前まで店に立った。仕事中、赤ちゃんがおなかをけってくるのを感じると、おなかに手を当てて応えた。
 緊張した出産の瞬間は、「あっという間だった」というほど安産だったが、陽莉ちゃんの体重が少し少なかったため、一時保育器の中へ。莉菜さんは、保育器のある部屋と自分の病室を行ったり来たりして、陽莉ちゃんに触れたり、ミルクをあげたり。出産から4日後、やっと抱っこできたときの陽莉ちゃんのぬくもりは、今も覚えている。「やっと会えたねと、声をかけました」
 退院後は、夜は2〜3時間おきに起きて、ミルクを飲ませたり、おむつを替えたり、あやしたり。陽莉ちゃんがどうして泣いているのかがわからず、大泣きする陽莉ちゃんを抱えながら、陽莉ちゃんに負けないくらいの大泣きをした夜もある。
 最近は、昼間に寝ていて、夜起きているという昼夜逆転の日々が続いていた。夫の陽さん(26)が、「少しでもいいから眠りなよ」と言ってくれたが、陽莉ちゃんの声が聞こえると、すぐに目が覚める。「どこかでつながっている感じ。これがお母さんってことなのかなあ」。母であることをちょっとだけ実感できた。
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 莉菜さんの母親の由美さんも美容師で、実家で美容室を1人で切り盛りしている。小学生のころは、授業が終わると母の店に「ただいま」と帰り、店で絵本を読んだり、お客さんと話をしたり。店のことも、家のことも、いつも一生懸命な母の背中を見ているのが好きだった。
 仕事復帰して、子育てと仕事も頑張りたいという希望は、そんな母を見ていて抱いたものだ。
 一方で、「頑張りすぎない」ということも心に決めている。先輩ママたちからのアドバイスでもある。
 先日は、「2時間だけ、お願い!」と、由美さんに陽莉ちゃんを預かってもらい、陽さんとカラオケ店へ。独身時代は毎週のように通っていた場所だ。自分だけの理由で陽莉ちゃんと離れたのは、出産後は初めてのこと。「思いっきり歌ってすっきりしたけれど、陽莉の顔が早く見たくなりました」



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