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タウンニュースARTICLE 一面記事

2020年1月16日号

レコカフェ300回
「パチパチ」も魅力

 

















▲1月11日に行われた299回目のレコードカフェ。アップテンポの曲が流れると、ボランティアスタッフの一人が、会場を盛り上げようと踊り始めた。参加費は500円で、コーヒーが付く。
 

▲好きなレコードを並べる軍司さん

アナログレコード(水戸市)

 水戸市千波町の茨城放送公開スタジオで毎週土曜に開催し、あさっての18日、節目の300回を数える人気のイベントがある。タイトルは、「レコードカフェ」。県内外から訪れるという30〜50人ほどの参加者とともに、ジャンルを問わないアナログレコードを鑑賞する内容だ。軽快なおしゃべりを交えるディスクジョッキーのほか、レコードに針を落とす技術担当、レコードを探す選曲者、参加者にふるまうコーヒーをいれる仕事も、同社のOBがボランティアで務めている。
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 音楽を聞く音源は、デジタルが主流になって久しい。近年では、コンパクトディスク(CD)からさらに進み、スマホなどへダウンロードして楽しむ人も増えている。そんな中で、茨城放送のレコードカフェが人気なのは、レコードが今も、現役の魅力を放っている証しだ。
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 2013年、同社のOB、OGたちが開いた“同窓会”のような宴席で企画が立ち上がったという。当時、同社には、ほとんど使われなくなったレコードが、約7万枚眠っていた。それらを有効活用したいという思いが発端だった。イベントの事務局を務める元記者の川又復三さん(72)は、「あの時のメンバーの心には、自分たちをレコードの現状に重ねて、『まだまだやれることを証明してやる』という思いもあった」と笑う。
 イベントは午後1時から2時間。後半は、参加者のリクエストタイムだ。倉庫から“掘り起こされ”たレコードがターンテーブルに乗り、静かに下ろされた針がメロディーを奏でると、「会場が特別な空気に包まれる」と川又さん。
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 同市吉沢町のオーディオ専門店、オーディオ南海の客にも熱烈なレコードファンは多く、CDが誕生してから生まれた世代も増えているという。
 同店主の軍司学さん(68)によると、CDの多くは、20`ヘルツ以上の周波数の音をカットしているのに対して、レコードではそれをしていない。そのことが、レコード独自の魅力を生み出すという説もあるが、あくまで感覚的な話。20`ヘルツ以上の音を、人間がきちんと聞き取れているかどうかは定かではないという。
 軍司さんは、「レコードは、それ自体が芸術作品。大きなジャケットや、取り扱いの手間、パチパチというある種の雑音だって魅力」と話す。



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