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2020年3月19日号

おいしいだしは、簡単で、楽しい
昆布は、だしの王様























●利尻りしり昆布
 北海道の利尻・礼文両島と稚内地方が主産地。清澄で香り高い。京都の料亭では最も評価が高いだし昆布

●羅臼らうす昆布
 北海道の知床半島南東側の羅臼町沿岸で採れる昆布。昆布の王様と呼ばれ、独特の風味と雑味のない濃厚な味わい。だしは黄褐色で澄む

●真ま昆布
 北海道南部から宮城県にかけての沿岸に分布する。肉厚で、上品な甘みのある澄んだだしがとれる。煮物や昆布巻き、松前漬けなどにも向く

●日高ひだか昆布
 北海道の日高地方が主産地。上品な味わいで、だし用としてはもちろん、煮物、昆布巻き、松前漬けなどの昆布そのものを食べる料理にも適している
 

だしのプロにゼロから聞いた

 今回のテーマは、日本食の神髄ともいえる「だし」。穏やかな春の季節、丁寧にとっただしのほっとする味わいを楽しんでみてはいかが?
だしをとるというと、「難しい」「面倒」というイメージがあるが、今回紹介するのはびっくりするほど簡単な方法だ。
 教えてもらったのは、天然だしの専門店「だし司(どころ)浜喜(はまき)」の岡部裕昭さん(72)。「だしソムリエ」という肩書きも持つ。岡部さんは、天然だしの代表格の昆布、かつお節、煮干しを前に話してくれた。
 岡部さんが初心者にすすめるのは、「水出し」。水出しは、麦茶を作るときなどに使う保存容器に、水と昆布などを入れてうまみを抽出する方法で、煮出すよりも、雑味のないすっきりした味わいになるという。今回例にあげる昆布、かつお節、煮干しのすべてが水出しできる。

▲「だし司 浜喜」(水戸市青柳町)の岡部さん。「天然のだしには魅力がいっぱいです」
▲写真は、かつお、宗田かつお、さばの3種類入りの混合削り節。味わいも香りも豊か














水出しは、自信をもっておすすめ

 まずは、昆布の水出しを作ろう。分量は、水1Lに対して昆布15〜20gが目安。昆布は、さっと水洗いして保存容器に入れる。だしをとった後の昆布は料理に使えるので、使いやすい大きさに切っておくと便利。
 冷蔵庫で保存して、一晩たてば使える。「料理に使う前に、そのままでも、温めてもいいので一口飲んでみて。昆布の豊かなうまみが実感できます」と岡部さん。
 プロの味に近づけるには、かつお節や煮干しを加えるといい。それぞれ昆布と同じ量を目安に保存容器に一緒に入れて、水出しにする。組み合わせや分量は、好みで工夫していい。
 かつお節は、厚削りのものだと使い勝手がいい。細かく削ったかつお節を使う場合は、不織布の小袋に入れると、後で取り出しやすい。
 水出しのだしの使い方は、「本当に何でもいいんです」。みそ汁はもちろん、だし茶漬け、パスタや、インスタントラーメンに加えてもいい。
 「いつもの味が1ランクアップする。いろいろ試して、楽しんでみてください」と岡部さん。、色つけ用)、顔彩など。道具は、文房具店やホームセンターなどで販売されている。インターネットでも購入できる。


プロのうまみは、足し算でつくる

▲瀬戸内海産の煮干し=写真手前=と、長崎産のアゴの煮干し=同奥。瀬戸内海産は苦味が少ない。アゴのだしは麺類に合うという

























水だしは、冷蔵庫で保存して、量は2〜3日で使い切る程度を目安に。中に入れた昆布やかつお節、煮干しは捨てずに料理に利用を






















だし茶漬けにするなら、具は焼きザケがおすすめ。「昆布のうまみ成分のグルタミン酸と、サケの持つイノシン酸が組み合わさると、うまみが掛け算で大きくなります」

























●だし司浜喜 水戸市公設地方卸売市場内にある。昆布、かつお節、煮干しは100種類以上がそろう。だしの教室も開催(詳細は同店ホームページに掲載)。午前4時半〜同10時半営業。日曜、祝日定休、水曜は不定休。同店TEL.029・225・7454。



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