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タウンニュースARTICLE 一面記事

2020年6月25日号

米麺を炒めた焼きそば
出産支えたふるさとの味






















▲リタさんが作ったビーフンゴレン。「エビの代わりに豚肉を入れてもいい。野菜も冷蔵庫にあるもので自由に」
 

インドネシアの「ビーフンゴレン」 給前きゅうぜんリタさん(鹿嶋)

 ビーフンゴレンは、米粉でできた麺(ビーフン)を、野菜やエビなどと炒めて味付けしたインドネシアの家庭料理。
 紹介してくれたのは、鹿嶋市に住む同国出身の給前リタさん(37)。「ゴレンは『炒める』という意味。インドネシアでは、これをチリソースなどの辛いソースにつけて食べる。辛くすると、よりおいしいですよ」とにっこり。
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 リタさんは、日本に来て8年。日本語、インドネシア語、英語など5か国語を操る。留学したオーストラリアで、同じく留学中だった呉服店の二男で、後に夫となる範俊さんに出会った。現在は、3歳の長男春翔(はると)君の子育てをしながら、夫とともに呉服店に勤務している。
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 ビーフンゴレンは大好きなメニューだが、来日以来、4年前に妊娠するまでは、全く食べていなかった。
 来日当初は、料理は同居していた義母の令子さんが作ってくれた。「おいしくて、お義母さんに甘えていました」。慣れない土地で呉服店の仕事に家事にとフル回転の毎日で、ふるさとの味を思い出す余裕はなかった。
 ところが、おなかが大きくなるにつれ、「懐かしい味が、食べたくて食べたくて。夢にまで出てきました」。家の近くにはインドネシア料理が食べられる店はないため、同じ東南アジア出身の友人に「作って!」と頼んだり、母国の母メリさんに電話をして、「どうやって作るんだっけ?」と聞いたり。 
 ビーフンゴレンは、メリさんがよく作ってくれた。母の笑顔や温もりも思い出し、おなかが満たされると、出産の不安も和らいだ。
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 具材は、エビの代わりに豚肉でもいいし、野菜は「冷蔵庫にあるもので大丈夫。具材にこだわらずに自由に作れるのも、ビーフンゴレンの魅力」とリタさん。リタさんの作るビーフンゴレンは、母国にはないさつま揚げを加えている。「魚のうまみが加わると思ってやってみた。大成功でした」
 春翔君もよく食べてくれる。「ビーフンゴレンは母の味でもある。この子にとってもそうなったらいいですね」
















▲リタさん(右)と令子さん


リタさんのビーフンゴレンレシピ

 〈材料〉干しエビ(小)、ニンニク、乾燥ビーフン、ニンジン、エビ(代わりに豚肉でもいい)、さつま揚げ、コマツナ、塩、コショウ、だし、オリーブ油
 @ビーフンを水で戻しておく Aフライパンに、油、干しエビ、ニンニク(みじん切り)を入れて炒め、香りを出す Bニンジン、さつま揚げを加えて炒め、塩、コショウ、だしで調味する C水で戻したビーフンを加え、麺がかたい場合は水を足して調節する。塩、コショウ、だしで調味する Dエビとコマツナを加えて炒める。そのまま食べるか、好みでチリソースにつけてもいい。


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