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タウンニュースARTICLE 一面記事

2020年7月9日号

ハーブと鶏肉炒めののっけご飯
隠し味は家族愛























▲まず目玉焼きを作っておくといいという。上はタピオカゼリー
 

タイの「ガパオライス」  甚田じんたスリーラットさん(神栖)

 タイの家庭料理「ガパオライス」を教えてくれたのは、神栖市の甚田スリーラットさん(63)。甚田さんは来日36年。市内に住むタイ人たちにとって頼れる姉さん的存在である一方、夫の勝彦さん(75)はもちろん、「私も胃袋をつかまれています」と話すのは、同市国際交流協会事務局員の鎌田彩友玲さん。料理上手としても知られている。
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 ガパオライスは、鶏肉と、さわやかな香りのハーブ「ガパオ」や野菜を、オイスターソースなどで炒めた料理。ご飯にのせて、目玉焼きものせて目玉焼きをくずしながら食べる。
 ガパオは、日本では手に入りにくいため、甚田さんは庭で栽培している。日本ではスイートバジルで代用することもあるが、「香りが全然違うのよ」と、甚田さん。鶏肉はひき肉を使う場合が多いが、一口大に切ったむね肉を使うのが甚田さん流。しょうゆの代わりにタイの調味料ソイビーンソースを使うと、よりタイ風になる。
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 ガパオライスの作り方を覚えたのは、実は来日してからだ。
 大学を卒業し、タイの日系企業に就職したころは、「結婚には興味がなく、仕事を頑張るつもりでした」。料理などの家事にも関心が持てなかった。
 タイに出張に来た勝彦さんと結婚して日本に来たのも、全く予想もしていなかった人生の大転換だった。
 妻となり、せめて料理だけでもできるようにと、電車で東京の料理学校に1年間通って和食を学んだ。家では、亡き義母のユキさんと一緒に台所に立ち、勝彦さんが好きな煮物や混ぜご飯などを教わる日々。
 「料理ができなかった分、作れたときの喜びが大きかったのね」と笑う甚田さん。勝彦さんもユキさんも、どんな料理も「おいしい」と喜んで残さず食べてくれたことも大きな自信になった。
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 タイ料理を覚えたのは、さらに後。きっかけは、タイに里帰りしたときに入った店で、勝彦さんが、ガパオライスを「うまいなあ」と、もりもり食べたこと。帰りにタイ料理のレシピ本を購入し、より勝彦さんの口に合う味付けにしようと、繰り返し作って工夫した。















▲ハーブ類を育てている庭で、甚田さん


甚田スリーラットさんのガパオライスレシピ

〈材料〉 ニンニク、唐辛子、ガパオ(手に入れば。パウダー状の加工品は専門店などで購入できる)、鶏のむね肉(ひき肉やエビで代用可)、パプリカ、ご飯、[A]しょうゆ、砂糖、オイスターソース(2・1・1の割合で) 
〈作り方〉 @目玉焼きを焼いておく Aニンニクと唐辛子をビニール袋に入れて、すりこぎ棒などで軽くたたく Bフライパンに油と[2]を入れて炒める C香りが出たら、鶏肉を入れる。焼き色が付いたらパプリカを入れる D[A]を入れ、具材が焦げないように水を少々加える Eガパオを入れ、軽く炒めて火を止める。皿に盛ったご飯の上にのせ、目玉焼きものせる。


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